少人数で SaaS を運営する中で大切にしている3つのこと
こんにちは、小俣です。
2014年に立ち上げた私たちの会社は、外部から資金を調達することなく成長を遂げ、電話システム「CallConnect」は600社以上で使われるようになりました。 私たちは、CallConnect を通して電話でのコミュニケーションを円滑にし、企業と顧客の関係性強化に貢献しようとしています。 また、「愛される企業を増やす」という理念のもと、“顧客と真摯に向き合い、対話できる会社を増やすこと”、“ 取引先やパートナー、社員に対して誠実な会社を増やすこと”を目指しています。
CallConnect を提供し始めてから7年間は3名で運営を続け、8年目に入った今でも5名という少人数体制で運営しています。 24歳で会社を立ち上げた当時、SaaS がどうやって成長することになっているかなんて知らなかったので、とにかく自分たちなりに創意工夫して、運営を続けてきました。SaaS を早く大きく成長させるには、多額の資金を使ったり、人を大量に採用したりすることが必要なのかもしれません。 しかし、私たちはその必要性を感じなかったこともあり、今でも少人数で SaaS(CallConnect) を運営しています。
本記事では、そんな私たちが SaaS を運営する中で大切していることを書いていきます。
すべきことに集中する
少人数で運営していると、当然時間などのリソースに限りがあり、様々な制約を受け入れる必要があります。やろうと思えばできることであっても、それら全てをやるわけにはいきませんし、そもそもそれらがすべきこととは限りません。
機能開発にしても、マーケティングにしても、あれもこれもではなく、最大の効果を生み出す選択肢を見つけ、そこに集中的にリソースを割くことが大切だと思います。 パーキンソンの法則でも言われているように、人を増やし、ただ時間などのリソースを増やせば成果が高まるというわけでもありません。
そこで、日頃から“できること”と“すべきこと”を見極める意識を持ち、小さく試しながら“すべきこと”に集中しています。
余白を作る
目の前の業務で手一杯になってしまうと、今後の大きな変化に備えたり、仕組みを見直したりするための時間が取れず、問題が大きくなってしまうことがあります。 少人数で運営していると、それぞれがある程度の仕事量を抱えているので、日々のプロダクト開発や顧客対応などのタスクで忙殺されてしまうこともあります。
そのため、それぞれが今後のことを考えるための時間を意識的に作ることが大切だと考えています。また、仕事から離れる時間をしっかりと確保することで、頭の中がリフレッシュされ、仕事に戻った時に新たな発想が生まれることもあります。
業務時間中に今後のことを考える時間を設けたり、休日数を増やしたりして、意識的に余白を作るようにしています。
こだわりを持ち続ける
巷には様々な方法論が溢れていて、周囲からそれっぽいアドバイスを受けることもあります。もし会社規模の小ささなどに引け目を感じて、自分たちの考えに自信が持てなければ、それらを鵜呑みにしてしまう可能性もあるかもしれません。
しかし、会社やサービスのことを一番考えているのは自分たちですし、どこを目指しているのかを一番よく知っているのも自分たちです。 そこに自信を持ってこだわりを通すことは、仕事への妥協をなくし、熱意や誇りを持って働くことに繋がると思います。
「機能追加よりも機能改善を優先する」「急成長を求めず、着実な成長を求める」 「本当に必要な仕事のために人を雇う」など、私たちは事業のあらゆる面において自分たちなりのこだわりを持ち、そのこだわりを反映していくようにしています。
まとめ
少人数かつ少ない資金で SaaS を始め、今でも少人数で SaaS を提供している私たちのやり方は、SaaS 運営の本流からは外れているかもしれません。 しかし、国内はもちろん、海外を見渡せば、少人数で Bootstrap と呼ばれる形態で SaaS を運営している企業は数多く存在します。私たちもそんな運営方法を気に入っています。
これからもユーザーさんの成功を支援できるように、ユーザーさんと真摯に向き合い、より良いサービスを作っていきたいと思います。 そして、自分たちらしさも忘れずに、熱意を持ってサービスを提供し続けていきます。