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2016/09/24

スタートアップにおける非エンジニア社長の役割とは?

現在、セルフリーは私を含め3名で構成されています。
セルフリーの主な事業は、クラウド電話システム「CallConnect」の開発・運営で、サービス開発やマーケティング、カスタマーサポートに至るまですべての業務を3名で行っています。CallConnectは、コミュニケーションAPIのTwilioを活用して自社開発していますので、そういった技術への理解はもちろん、プログラミングやデザインが会社としての根幹になってきます。

しかし、そんな中で私はエンジニアでもなければ、デザイナーでもありません。
むしろ、プログラミングやデザインとは程遠く、大学時代にはスポーツトレーナーを目指し、スポーツ生理学などを学んでいました。 社会人になってからもプログラミングやデザインとは程遠く、飛び込み営業などを行う営業マンとして働いていました。

今回は、そんな非エンジニアである私が「セルフリーというスタートアップにおいてどのような役割を担っているのか?」ということについて書いてみようと思います。

スタートアップという括りの中にセルフリーが入るかどうかはまた別の機会に触れるとして、本記事がエンジニアでもデザイナーでもない人がこれからスタートアップするときの何かの参考にあれば嬉しいです。

スタートアップの理想的なチーム構成は?

まず、スタートアップの理想的なチーム構成についてですが、「ハッカー」「ハスラー」「デザイナー(ヒップスター)」の3役で構成されていることが理想的だとよく言われます。

ちなみに、ハッカーは、コードを書いて、プロダクトを開発できる人。
ハスラーは、人を巻き込み、ビジネスを形にしたり、資金調達を担当する人。
デザイナーは、サービスをわかりやすく、信頼性のあるものにデザインできる人のことです。

会社を創業して間もない頃は、資金にも限りがあります。
そのため、“最小の人数”で、顧客が必要とするプロダクトを開発・デザインし、ビジネスとして形にすることが求められます。 そういった意味で、上記の3役がスタートアップの理想的なチーム構成だと言われるのも納得です。

コードも書けない。デザインもできない私の役割とは?

コードも書けない、デザインもできない私のセルフリーにおける役割は、上記の言葉を借りるなら、「ハスラー」だといえます。 元々セルフリーを創業した頃は私一人の会社でしたが、その後現在のCTOとデザイナーがジョインしてくれました。

ハスラーには、人間関係を常に作り、多くの顧客や提携の可能性のあるパートナーと信頼関係を構築していく能力。また、常にパッションを持ち、正確に自分の想いを他の人に伝える能力が必要だと言われています。

実際に私にこれらの能力があるかどうかは置いといて、これらの能力は非常に測りにくい能力です。 顧客やパートナーと良好な関係を作れるかどうかもある程度時間が経たなければわかりませんし、伝達力に関しても能力を測るには基準が曖昧です。

そういった中でハスラーに求められるは、やはり「結果」であり、「日々の在り方」だと私は考えています。

資金調達やパートナーシップなどが実を結ぶには時間がかかる場合もあります。現実的には、実を結ばない場合も多々あるでしょう。それでもハスラーとしての非エンジニア社長は、何がなんでも結果を出し、その結果に対して執念深く在る必要があります。

当たり前といえば当たり前のことですが、実際にこれに対してどこまで徹底できているかを改めて振り返ってみる価値はあるでしょう。メンバーの誰よりも結果に対して貪欲になっているか、惰性的になっていないか、常に自問自答しなければなりません。

そして、結果が出るまでに時間がかかる場合もあるからこそ、「日々の在り方」を大切にする必要があると私は考えています。 自身の存在・仕事に取り組む姿勢が、メンバーに元気を与えたり、円滑なコミュニケーションを促すキッカケとなったり、チームに対してポジティブな影響力を発揮しているかどうかということです。

正直、プロダクトを開発する中ではテクノロジーに関しても、デザインに関しても、わからない部分が所々出てきますし、意見が対立することもあります。 もちろん、わからない部分は勉強して知識を得るとして、それ以上にハスラーはコミュニケーションを円滑にする役割を担い、エンジニアやデザイナーの背中を後押しするような日々の言動が求められるでしょう。

そして、これらに加えてハスラーとしての非エンジニア社長が心がけたいことは他にもあります。以下に自戒の念を込めてまとめました。

非エンジニア社長が心がけたいこと

1. 情報を発信し続ける

情報を発信することは、心がけ一つで出来ることです。誰よりもブログを書いて、サービスや自社の魅力について発信することも非エンジニア社長が率先してやるべきことでしょう。こうした活動量が熱意として社外にも社内にも伝わっていきます。

2. 顧客視点を持ち続ける

誰よりも顧客と接する必要があります。そして、顧客がどのような課題を抱えているのかを知らなければなりません。顧客視点がなければ、最適なプロダクト開発や事業展開も難しくなります。“いち顧客としての視点を持つ”ということも非常に重要な役割といえるでしょう。

3. なんでもやる

創業して間もない頃は、開発・デザイン以外の業務全てをやる覚悟が必要です。もちろん、事業の方向性を示すことやお金の管理はいうまでもない仕事ですが、サービスを成長させるために必要なことは雑用でもなんでもこなしましょう。

おわりに

セルフリーは、3名という小さなチームで事業を1年以上行ってきました。その中で感じたことは、“3人”という小さなチームでも、それぞれがそれぞれの役割を全うすればサービスを成長させることはできるということです。 また、ハスラーとしてアウトプットする習慣が大切なのはもちろん、チームのコミュニケーションを円滑にする役割を担うことも大切だということに気づきました。

これからも非エンジニア社長としてチームがより良い結果を生み出すために全力を尽くしていきます。 そして、セルフリーはこれからも「革新によって人々の生活をより良くする」を企業理念に、サービスを成長させていきます。