身軽さを大切にする。
2016年5月25日〜5月27日に宮崎県にて開催された「Infinity Ventures Summit(インフィニティ・ベンチャーズ・サミット。以下IVS)」に参加してきました。
インターネット業界の経営者の方々と交流したり、ベンチャーキャピタリストの方々のディスカッションを聞いたりと、とても有意義な時間を過ごしました。
そして、今回のIVSでの多くの出会いや先輩方の話を通して、改めて考えさせられたことや感じたことがありました。
自分の中での整理のためにも、考えたことをひとまず一つだけまとめてみたいと思います。
身軽でいる
私は多ければ多いほど良い、大きければ大きいほど良いといった考え方を好まないということがはっきりしました。
私は、身軽さを大切にしたいのです。 身軽でいるということは、素早く進路を変え、時流などのあらゆる変化に柔軟に対応するために欠かせないことだと私は考えています。
また、この身軽さを大切にするという思想が、会社としても、サービスとしても、他社にはない強みを発揮することにつながると信じています。
身軽でいるためには何が必要で何が不必要なのかを決めなくてはなりません。
つまり、捨てることを大切にするということです。 そして、この“捨てる”ということを大切にするからこそ、自分たちにとって本当に重要なものが見えてくると私は思うのです。
会社を運営する上でも、余計な制約を安易に増やすことなどまったくもってしたくありません。なぜなら、決断のスピードが遅くなったり、サービスの複雑さを増す決断を強いられる恐れがあるからです。
CallConnectについてもそうです。 安易な機能拡張はサービスを複雑にするだけです。削ぎ落とすことでサービスは洗練され、本当に解決したい課題をスピーディに解決することができるようになります。
増やせばいい、大きくすればいい。
なぜそう思うのでしょうか?
もし、あの人がこう言ってたから、周りがそうしてるからで決めているとしたら最悪以外の何物でもありません。
なにも成長せずに現状のままでいいと考えているわけではないです。 ただ安易な成長志向、拡大志向には気をつけたいということです。 一度、背負い込んでしまった制約や膨らんだ人件費などのコストはゆくゆく自分たちの首を絞め、身動きを取りづらくする原因となります。
また、私たちの会社には、「革新によって人々の生活をより良くする」という理念があります。 これは、セルフリーとしての存在意義であり、セルフリーがやることのwhyにあたる部分だと私は捉えています。
だから、従来の習慣やこうあるべきだという考え方に安易に囚われないことを大切にします。
そこで、従来の電話システムの誰が使うかわからない機能や面倒な設定方法はナンセンスだと思い、あっという間に導入できて、シンプルに使える電話システムを作りました。それで出来たのが、CallConnectです。
また、ワークスタイルについてもそうです。 ひとつの場所に縛られることで生産性が落ちたり、多様性を認めない働き方はナンセンスだと思い、メンバーそれぞれの家庭環境や嗜好に合わせて、働けるようにしました。それでたどり着いたのが、テレワークという働き方です。
私たちのいう「革新」は、単に技術的に新しいことを取り入れて既存のイケテナイものを変えていこうということだけを意味するわけではありません。 そもそもは、自分たちの思想を世に打ち出して、新機軸を作っていこうということです。
では、そうした革新の源泉となる「創造性」はどういった環境で生まれてくるのでしょうか?
私の答えは、「限界ぎりぎりの環境」です。
限界ぎりぎりの環境だからこそ、必死に頭を使います。 本質的なことに目を向け、それをどうやったらシンプルに解決できるかをゼロベースで考えます。 限界ぎりぎりの環境であれば、本質的ではないところに手をだす余裕は自然と生まれず、より良く解決するための創造性が発揮されると信じています。
そういった意味でも、私は身軽さをこれからも大切にしていきたいと強く感じています。
身軽さを大切にしつつ、高いパフォーマンスを発揮し、圧倒的な結果を作る。 IVSを通してそんな決意を強くしました。
最小限であるからこそ、創造性は生まれ、革新をもたらすのだと私は信じています。